モノとインターネットをつなげる力を持つIoTエンジニアは、日常生活に直接大きな影響を与えています。IT技術を用いた農業の自動化や効率化を図る取り組み「スマート農業」も、IoTエンジニアの力が大きく影響しており、農業の領域における期待値は高まる一方です。
スマート農業の代名詞はロボット技術ですが、このロボット技術はIoTエンジニアの力無しではありえません。というのは、スマート農業におけるロボットは、ただ単にプログラミングされた動きを繰り返すだけの機械ではなく、自力で作物の収穫時期を把握したり、適したタイミングと方法で収穫を行ったりするなど、情報を自分で扱えるロボットだからです。
また、作物の健康状態や生育状況なども分析し、データの蓄積も自力で行います。さらにAI技術を利用し、蓄積されたデータから新たな知識も学習します。このように、現場で動くモノに情報を操る能力を与えるのがIoTエンジニアなのです。
IoTエンジニアの活躍により、農業の省力化は進んでいます。人手不足に悩む農家では、自動収穫ロボットの導入により、人手が減っていく中でも収穫量を保つことが出来ています。後継者がいないことに悩む農家では、AI技術によるデータ分析を利用し、農業の知識や経験がない人でも農家の仕事ができる環境づくりが進められています。
これからの課題は、やはりコスト面です。技術の発展は進んでいますが、それを導入できる経済力を持った農家は少数派です。同じだけの技術を、いかに低コストで作ることができるか、これからのIoTエンジニアの腕の見せ所になるでしょう。(※参考サイト:https://smart-nougyou.com/)